家の敷地内でミツバチの巣を発見した時、その数の多さや羽音に、誰しもパニックに陥りがちです。しかし、ここで慌てて間違った行動をとることが、最も危険な事態を招きます。まずやるべきは、深呼吸をして冷静になり、安全な初期対応をとることです。第一に、そして何よりも重要なのが、「巣に近づかない、刺激しない」ことです。ミツバチはおとなしい性質ですが、巣を守るためには攻撃的になります。最低でも五メートル、できれば十メートル以上は巣から距離を取りましょう。大声を出したり、物を投げつけたり、殺虫スプレーを安易に吹きかけたりする行為は、ハチを興奮させるだけなので絶対にやめてください。子供やペットがいる場合は、すぐに安全な室内へ避難させ、巣のある場所に近づかないように厳重に注意します。次に、安全な距離を保ったまま、巣の状況を「観察」します。確認すべきポイントは、**「巣の場所」「巣の大きさ」「ハチの活動状況」**の三点です。巣はどこにありますか?玄関先や窓のすぐそばなど、日常生活に直接影響する場所か、それとも庭の木の高い場所など、普段あまり近づかない場所か。巣の大きさはどのくらいですか?作り始めの小さなものか、それともバスケットボールのように巨大なものか。ハチはどのくらい活発に活動していますか?数匹が静かに出入りしているだけか、それとも何百匹というハチが巣の周りを飛び回っているか。これらの情報を把握することで、今後の対策を立てる上での重要な判断材料となります。状況を確認したら、次は「専門家への相談」です。自分で駆除しようと考える前に、まずはプロの意見を聞きましょう。選択肢としては、地域の「害虫駆除業者」、あるいは益虫であるミツバチを保護してくれる可能性のある「養蜂家」や「自治体の環境課」などが挙げられます。巣の状況を正確に伝えることで、適切なアドバイスや、駆除・保護の見積もりを得ることができます。パニックにならず、安全を確保し、状況を把握し、専門家に相談する。この冷静なステップが、ミツバチ問題を安全に解決するための王道です。
ミツバチの巣を発見!パニックにならずにまずやるべきこと